今回は「琴古流」の楽譜の読み方をご説明したいと思います。
まず、こちらの楽譜をご覧ください。
【琴古流 六段之調】
これは「六段之調」という曲の琴古流の楽譜です。
この「六段之調」という曲はもともとお箏のために作られた曲で「八橋検校」という方の作品です。
少し脱線しますが、皆さん「八橋(やつはし)」と聞いて思い出すのもがないでしょうか?
そう、京都の有名な和菓子「八つ橋」の名前はこの「八橋検校」から来ているそうです(諸説あり)。
さて、以前の記事でも少しご説明しましたが、尺八の音の名前は「カタカナ」で表されます。また五線譜とは違い、右側から、上下に読んでいきます。
それでは、少しずつ見ていきましょう。
右上から最初は曲の題名「六段之調」とあります。そして次に書かれているのは作曲者名。作曲者は先ほどお話ししました「八橋検校」です。
そしてその左側に「付点法小間拍子」と書かれています。
この「付点法」というのが琴古流尺八の楽譜の読み方の基本となっています。
「付点」とは音を表す「カタカナ」の左右に書かれている小さな「点」のこと。
琴古流では、この「付点」を追いながらリズムをとっていきます。
音の右側に付いている「点」が「表拍」、左側に付いている点が「裏拍」です。
「表拍」と「裏拍」合わせて一拍となります。
また右側に続けて付いている場合には「裏拍」は省略されていますが、有るものと考えてカウントします。
ですので演奏する場合は、「表」「裏」「表」「裏」「表」・・・と楽譜の「付点」を左右に目で追っていきます。
最初は少し難しいかも知れませんが、慣れてくると意外とスムーズに楽譜を読める様になってくると思います。
さて、ここまで「付点法」の説明をさせて頂きましたが如何でしたでしょうか?
今回の解説はここまで。
次回はこの「付点法」を用いて実際に楽譜を読んでいきたいと思います。
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